カレーの壺 生産者

マリオさん生産者紹介

カレーの壺 生産者

「カレーの壺」は、スリランカのマリオさん一家の工場から届きます。ビジネスを通じて、スリランカの人々の生活向上に役立ちたいと、工場スタッフの福利厚生の向上や、スパイス農家の自立支援など、地域の発展のために日々取り組んでいる生産者です。

カレーの壺生産者紹介 スリランカの食卓

カレーの壺ペースト、誕生の物語

1970年代、仕事の研修で日本に長期滞在していたマリオさんは、日本の「カレールウ」に出会います。当時のスリランカにはそんな便利なものはなく、主婦たちは毎日何十種類ものスパイスを市場で買い、一から調合して代々受け継がれた家庭の味を作っていました。

「この便利な仕組みを、スリランカの豊かなスパイスで実現できれば、毎日忙しい女性たちを助けられるはずだ。」

帰国後、1985年に妻のシュゼットさんと共に5人で、小さな会社を始めました。そこで生まれたのが、スパイス類をあらかじめ詰め合わせた「スパイスセット」。後にはそれを加工してカレーペーストを商品化しました。

マリオさんの若かりし日の白黒写真(左)をスリランカのスタッフがAI技術でカラー化してくれたもの(右)。「俺の実写もこうしてほしい…byマリオ」

「スパイスは家庭で調合するもの」という常識が壁となり、当初はなかなかお店に置いてもらうことができませんでしたが、マリオさんは諦めませんでした。主婦たちのもとへ自ら足を運び、実演販売を地道に繰り返します。その便利さと美味しさを実感した主婦たちの口コミは、段々と地域へ広がっていきました。こうして、マリオさんの商品は、長時間の台所仕事から女性たちを解放し、現地で熱烈な支持を受けることとなったのです。これが、現在の『カレーの壺ペースト』の原型となりました。

カレーの壺生産者紹介 ナンダおばさん

スリランカのお母さん、ナンダさん

『カレーの壺ペースト』のパッケージに描かれている女性。彼女は、『カレーの壺ペースト』開発のキーパーソンである実在のシェフ、ナンダさんです。スリランカ料理を知り尽くしたナンダさんは、まさに「スリランカのおふくろ」的存在。「家族の健康を願い、食べる人の顔を思い浮かべてスパイスを調合する。」スリランカの家庭料理の知恵と愛情が、『カレーの壺ペースト』の深いコクと香りのベースになっています。

カレーの壺生産者紹介

カレーの壺工場の社員食堂

「人」を大切にする、マリオさんの経営哲学

マリオさんが日本で学んだのは、「カレールウ」の商品アイディアだけではありませんでした。それは「従業員を大切にする経営」と「チームワーク」です。当時のスリランカでは画期的だった、社宅を建て、3食付きで工場勤務の社員とその家族が快適に生活できる環境を無償で提供しています。「いかなる差別もない。宗教、男女、障がいのありなしで判断しない」というポリシーのもと、女性リーダーの登用や障がい者雇用を積極的に行い、誰もが活躍できる職場づくりに取り組んでいます。また、従業員の子どもたちへの奨学金制度や、学用品の支給、栄養価の高い食料品の提供など、子どもたちが健やかに成長し、学べる環境を整えています。

スリランカのナツメグ農家のみなさん

小規模農家の自立を支える
プロジェクトから自立した組織へ

「スリランカを農村から元気にしたい」という想いから、マリオさんは2000年に農村開発プロジェクトを立ち上げました。それまでの農家は、栽培方法は昔ながらのままで、販路も地元の仲買人に頼るしかない、閉塞した状況にありました。そこでマリオさんは、不安定な国際相場に依存しない仕組みを作るため、有機栽培技術や品質管理を伝授。その結果、付加価値の高いスパイスを生産できるようになり、農家は安定した収入と、環境への配慮を両立できるようになりました。何より、自分の手で未来を切り開くチャンスを掴んだことで、農家としての自信と誇りを築くようになったのです。この取り組みは実を結び、2014年には農家たちが自らフェアトレードの会社を設立しました。

たまねぎ農家サムパスさんファミリー

2023年から一員となったたまねぎ農家のサムパスさんは、こう語ります。「加入してから栽培技術を学び、フェアトレードプレミアムによる農具も支給されました。収穫量が増え、安定した収入を得られるようになり、念願だった自分の家を建てることができたんです。」マリオさんの情熱から始まった取り組みは、今もスリランカで生き生きと働く農家を増やし続けています。その先にあるのは、誰もが仕事に誇りを持ち、安心して暮らせる社会です。地域の特性を活かした仕事が、一人ひとりの生活を支え、家族の笑顔を守り、地域の未来を明るく照らします。

ひと瓶の『カレーの壺ペースト』には、スリランカの農村が育む、豊かで力強い営みの物語がぎゅっと詰まっているのです。

来日したマリオさん&シェランさんとスリランカフェスティバルに出店

第3世界ショップとの絆

「ビジネスを通じてスリランカの地域発展に貢献したい、スリランカの食文化を世界に発信したい」というマリオさんの想いと、「地域の身近な問題を、自分たちが動いて解決したい」という第3世界ショップの理念が共鳴し、1994年よりお付き合いがスタート。日本人の口に合う製品開発を協働で進め、2001年、ついに『カレーの壺ペースト』の発売に至ったのです。 毎年のようにお互いの国を行き来し、対話を重ね、二人三脚で製品開発や交流を続けてきました。その歩みは、国を越えて心を通わせるかけがえのないパートナーとして、互いに支え合い、絆を深めています。

東日本大震災後、被災地宮古を訪問して、お料理教室を開いたマリオさんの様子。

2004年のスマトラ沖地震では、第3世界ショップの商品を通した義援金で、現地の住居兼ティーショップを再建するプロジェクトを実施。2011年の東日本大震災では、スリランカから約2,000本もの『カレーの壺ペースト』を無償で支援してくださいました。さらにマリオさん自身も被災地を訪れ、炊き出しを通じてカレーをふるまい、現地の人々へ直接エールを送りました。

直接会えないコロナ禍でも、笑顔の写真を送り合い、工場やオフィスに掲げて励まし合う「スマイルプロジェクト」を実施。また、経済危機に陥ったスリランカへの支援として、協働でレシピ本を制作。「カレーの壺シリーズ」の販促を通じて、現地の生産背景を支える活動も展開しています。2026年現在、お互い5人で始まった会社は、共に歩みながら成長し、40周年という節目を迎えています。

カレーの壺生産者紹介 カレーの壺ペースト

カレーの壺がもたらす豊かな時間

マリオさんの想いは今、次世代へと受け継がれています。 息子の1人、シェランさんはこう話します。

「現代は、みんな日々の暮らしに忙しい。だからこそ、簡単に作れる美味しい料理を通して、家族で過ごす時間や素敵な思い出を増やしてほしいんです。」

『カレーの壺ペースト』は、単なるカレーペーストではありません。家族の健やかな毎日を願ってスパイスを調合する「スリランカの家庭料理の知恵と愛情」と、誇りを持って仕事に取り組む「スリランカの農村の恵み」が、あふれんばかりに詰まっています。生産者の情熱と、食べる人への思いやり。そんなたっぷりの愛が、日本のわたしたちの食卓をスパイシーに豊かに彩ります。

作る人も、食べる人も。 「カレーの壺」に関わるすべての人に、幸せな笑顔が広がりますように。