びっくり農具、マチェーテ

びっくり農具、マチェーテ

フェアトレードチョコレート お役立ち情報

こんにちは、スタッフの山崎です。

第3世界ショップでは、インドやスリランカ、アメリカや中南米など、いろんな生産地をスタッフが定期的に訪問しています。

各地でスタッフが撮影した写真を眺めていると、マンゴーやパイナップルを作るメキシコの生産者、コーヒーを作るグアテマラの生産者、フェアトレードチョコレートのカカオやサトウキビを作るドミニカ共和国やパラグアイの生産者など、中南米の生産者たちはみな同じように、山賊っぽい長い刀を持っています。

はて、なぜ刀?武器?
実はこの刀、「マチェーテ」と呼ばれる、中南米ではおなじみの農具です。
農作業に使われていたり、腰に下げられていたり、ケースに入れて車の足元に置かれていたりと、1人1本、それどころかもっと持っているのか?と思うくらい、とにかくあちこちで見かけます。

万能農具といわれるマチェーテ、サイズも大きいし、山賊っぽいし、日本でよくみる農作業風景からはちょっと想像しにくいですが、どんな風に使っているのでしょうか。
今回は、フェアトレードチョコレートの粗糖を作るパラグアイで、サトウキビ収穫時に大活躍!な事例をご紹介します。

中南米マチェーテコレクション中南米マチェーテコレクション。左)コラムにも登場したドミニカ共和国カカオ農家アントニオさん 右)メキシコのマンゴー農園ワーカーズ
牛のオブジェマチェーテを携え、後ろ姿が哀愁漂う2人。こちらもマンゴー農園ワーカーズ。暑いのでのお水を持って、マチェーテは前後で2本持ち?

粗糖の原材料であるサトウキビはイネ科の植物で、収穫時は高さ2~3メートルくらいと背が高いうえ、竹のような節のある茎は硬く、刈り取るのもひと苦労。

でも、そんなときにはこの「マチェーテ」!

大きい刀をぶんぶん振り回して、硬いサトウキビの茎を根元からばっさばっさと一刀両断します。
しかも、大胆に振り回すだけでなく、茎についた余分な葉っぱをささっと切り落とす繊細さも兼ね備えた優れもの。

水分や繊維がたっぷり詰まったサトウキビは、ずっしりと重いので、広大な畑での収穫作業はとても大変です。
パラグアイの農家では、刈り取ったサトウキビの運搬には牛さんたちが大活躍します!

マチェーテでサトウキビ収穫背丈よりずっと高いサトウキビをマチェーテで刈り取り。手前には刈り取られたサトウキビの山が。葉っぱを落として茎だけにします。
サトウキビを運ぶ牛さん茎だけになったサトウキビは、牛さんたちが運んで行きます。節のある感じと細長い感じが、竹っぽくも見えますね。

そして、強い日差しが照りつける暑い中、日よけのない広大な畑での過酷な農作業には、水分補給は欠かせません。

そんな時にもこの「マチェーテ」!

マチェーテでサトウキビの皮を剥いて、内側の白い部分を出したら、かぶっ!とかじりつき、茎に含まれる水分をチューチュー吸って水分チャージ。
ふしのある硬い皮も、マチェーテならタタタッと素早く剥けて、細かい作業も器用にできます。

サトウキビの茎に含まれる水分は、ほんのり甘いのだとか。
ミネラルなども含まれるので、水分補給だけでなく栄養補給もできて一石二鳥。
中には仕事を忘れて、チューチューに夢中になってしまう人もいたとか、いないとか。

大ぶりなマチェーテは、大きくカットして収穫に役立つだけの道具かと思いきや、繊細な作業にも使える、まさに万能農具。
ところ変われば、人や植物だけじゃなくて、道具も変わるんですね。

魅惑のチューチュータイムかじりつく準備万端の彼(左)と、茎を削って絶賛準備中の彼(右)。準備ができたら、いよいよ魅惑のチューチュータイム!
お仕事前の牛さんチューチューの一方で、牛さんたちは切り落とされた青い葉をむしゃむしゃ食べながら、出番を待ちます。

収穫されたサトウキビは、ミネラルをほどよく残した精製度の低い茶色い「粗糖」に、パラグアイで加工します。
日差しの強い暑い中、広大な畑で収穫を行うのはとても大変な作業ですが、収穫したサトウキビからできる粗糖の量は、収穫量のわずか1/10ほど。
普段何気に口にしていますが、ほんとにありがたいですね。

そんなパラグアイから届く「粗糖」は、第3世界ショップのフェアトレードチョコレートに使われていて、板チョコレートと一口サイズチョコレートは粗糖と黒糖をブレンドして使う事で、カカオの味を活かしつつ、自然な甘さに仕上げているんですよ。

気づけばもう3月、秋冬限定のチョコレートシーズンもあと少し。
名残惜しいですが、食べ逃しのないよう思う存分食べて、また来年の秋をお待ちくださいませ!

アントニさんが登場するカカオ農家のお話 >

フェアトレードチョコレートとは


フェアトレードチョコレート<ヘッダ

作る人にも、食べる人にも
やさしい
フェアトレードチョコレート

チョコレートの原料となるカカオ豆は、「カカオベルト」と呼ばれる赤道を中心に緯度約20度以内の熱帯地域で栽培されており、その多くは仲買人が決めた価格で取引され、立場の弱い生産者に適正な価格が支払われず、十分な収入が得られないことで、貧困や児童労働などの問題が生じています。

フェアトレードチョコレートは、チョコレートの原材料となるカカオ・砂糖・バニラなど、原料生産者から適正な価格で直接購入し継続的に取引する「フェアトレード(公正な貿易)」により、生産者の生活向上を支援し貧困問題の解決に取り組んでいます。農薬不使用など環境に配慮したものも多く、作る人にも、食べる人にもやさしいチョコレートです。

第3世界ショップのフェアトレードチョコレートは、国際的な有機認証を取得したオーガニックチョコレートを使用。板チョコレートは有機JAS認証を取得しています。

オーガニックのチョコレート

オーガニックのチョコレート

チョコレートには、豊かな自然の中で、オーガニック(有機栽培)で大切に育てられた原材料を使用しています。原材料のチョコレートは、国際的な有機認証を取得したオーガニックチョコレートです。板チョコレートは有機JAS認証を取得しています。

極上の口どけと香り

極上の口どけと香り

通常12時間程度のところ、最長72時間もかけ練り上げることで、乳化剤を使わずになめらかな口どけにしています。この工程でカカオのえぐみが抜けキャラメル・ナッツのような香気成分が増え、チョコレート本来のフレーバーを引き出しています。

白砂糖・添加物不使用

白砂糖・添加物不使用

乳化剤などの添加物、ココアバター以外の植物油脂は不使用。白砂糖は使用せず、精製度の低い茶色い粗糖を使用しています。黒糖は繊細なチョコレートには風味が強すぎるため、板チョコレート・一口サイズチョコレートは、粗糖と黒糖をブレンドすることで自然な甘さに仕上げています。

板チョコ&一口サイズチョコ

第3世界ショップの
フェアトレードチョコレート

様々な障がいを持つ人が好きなこと・得意なことで活躍し、嬉々として創造的に暮らせる社会を目指して活動する福祉施設/アトリエ 嬉々!! CREATIVEの個性的なアーティストたちが手がける、ポップでキュートな限定アートパッケージ『Artisanチョコレート』は、ギフトにもおすすめです!

嬉々!! CREATIVEとのコラボにより、海外の生産者だけでなく、国内の様々なハンディキャップを持った人たちの仕事づくりにつながっています。

通常パッケージの板チョコレートや、ドライフルーツやナッツ、コーヒー豆をクーベルチュールチョコレートでコーティングした、チョコレート菓子も!