ココアができるまで

ココアができるまで

フェアトレードチョコレート お役立ち情報

こんにちは。スタッフの山崎です。

寒い日が続くと、あったかーいココアが飲みたくなりますよね。
甘い香りに癒され“ほっ”とするひとときは、なんともいえない幸福感。

そんな身近な存在のココアですが、ココアがどうやって作られるのかご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、ココアができるまで、についてお話します。

第3世界ショップには、ココアパウダー100%の「ココア(低脂肪タイプ)」と、黒糖でやさしい甘さをつけた、お湯を注ぐだけで簡単に作れる「Stick 黒糖ココア」の2種類があります。
どちらもドミニカ共和国やペルーの有機栽培・フェアトレードカカオ豆を使用し、保存料など不使用の安心して飲んでいただけるココアです。

ココアはチョコレートと同じくカカオ豆からできており、カカオ豆からチョコレートを製造する過程にできます。

収穫したカカオ豆は、発酵・乾燥させ砕いて皮などを取り除くと「カカオニブ」になり、カカオニブを焙煎してすり潰したものが「カカオマス」、このカカオマスに圧力をかけて脂肪分である「ココアバター」を絞り出すと、その残りが「ココア」になります。

カカオマスから脂肪を取り出す、というと、薬剤を使って取り出しているの?と思う方も多いのですが、薬剤は使わず、ひたすら圧力をかけて絞り出しているんです。

ココアバターを絞り出した後のココアは固まっているので、砕いて細かい粉にすると、みなさん見慣れた「ココアパウダー」の完成です!

ココアバターを絞りだす前のカカオマスに、さらにココアバターやミルク・粗糖・黒糖などを混ぜてじっくり練り上げるとチョコレートになります。
チョコレートができる過程は、「おいしさのひみつ」「高品質ゆえの、秋冬限定」のコラムで詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。

キューブ状のカカオマスマーブルチョコっぽいですが、キューブ状に圧縮されたカカオマス。白い部分はココアバター。これに圧力をかけぎゅーっと絞ります。
乾燥中のカカオ豆乾燥中のカカオ豆。みた感じナッツっぽくてこのまま食べてもおいしそう。最近はカカオニブを使ったお菓子もありますよね。

脂肪分を取り除いて作っているココアですが、それでもまだ脂肪分であるココアバターは含まれていて、日本ではその含有量によって名前が変わります。
ココアバター22%以上・水分7%以下・ミルクや砂糖・バニラ系香料などを含まないものが「純ココア」「ピュアココア」という名前になります。

第3世界ショップのココアは、脂肪分をぎゅぎゅーっと多めに絞り出すことでココアバター10~12%(※1)の低脂肪にしているため、ミルクや砂糖、香料などは入っていなくても「純ココア」「ピュアココア」とは呼べませんが、ココア本来の豊かなコクと香りは残しつつも、脂肪分が抑えられた、美容と健康にもうれしいココアなのです。

ヨーロッパでは、脂肪分10~12%の低脂肪タイプ、20~22%の通常タイプの2種類のココアがあるのは一般的なようですよ。

ところで、チョコレートの本場スイスでは、ココアをどうやって楽しんでいるのでしょうか?

2022年にスイスのフェアトレードチョコレート生産者をスタッフが訪問した際、カフェをめぐってココアの飲み歩きをしたところ、なんとホットミルクのカップの上にココアの袋がのってきて、自分で粉を溶かして飲むスタイルのお店もあったそう。

カフェ巡りに同行してくれたスイスの生産者シャーリーさんによると、この提供の仕方はよくあるとのこと。
なぜ混ぜずに袋で出してくるのか。自分好みの濃さに調整させるためなのか、それぞれ溶かし方に流儀があるからなのか。

シャーリーさんは、同じく牛乳に溶かして飲むタイプの「Ovomaltine(オボマルティネ)」という麦芽入りココア飲料を頼んでいて、飲みはじめはまず、溶け残った粉がある上の部分をスプーンですくって楽しむのが好きだそう。
なるほど、それぞれに溶かし方の流儀がありそうですね。

カフェのココアあえてカップの上にのってくるココアの袋。パッケージからして甘くておいしそう。
牛のオブジェシャーリーさんが子どものころから飲んでいるオボマルティネ。おなじみの「ミロ」っぽい味。

ちなみにカフェで出てきたような、砂糖やミルクが入った「調整ココア」は、日本だとお湯で溶いて飲む人も多いと思うのですが、スイスでは絶対ミルクが必須なんだそうです。
シャーリーさんの家では、お子さんがココアを飲むときは冬はホットミルクに、夏は冷たいミルクに溶かして、溶け残った粉はスプーンですくって飲んでいるとのこと。

冷たいミルクだと、粉があんまり溶けなさそうで多めに残りそうですが、甘い粉と冷たいミルクをすくって飲むの、なんだかちょっとおいしそう。

スイスは酪農が盛んで、ミルクのおいしさに定評のある国でもあるんですよ。
第3世界ショップのミルクチョコレートが絶品なのも納得!

そんな酪農大国のスイスでは、街を歩いているときにふと周りを見れば、あちこちで牛のオブジェにも出会います。
牛やミルクが日本よりも身近な存在なんですね。

おいしいココアを届けてくれるスイスの生産者やカカオ農家、ミルクをくれる牛さんに感謝しつつ、今日もココアで“ほっ”と一息な至福の時間をすごしたいと思います。

※1 ココア(低脂肪タイプ)のパッケージの脂肪分の数値は、栄養成分分析の結果をもとに記載しています。

チョコレート おいしさのひみつのお話 >

チョコレート 高品質ゆえの、秋冬限定のお話 >

カフェのココアスイスのチョコレート生産者シャーリーさん。好きなチョコはハイカカオの『エクストラチョコレート』。
牛のオブジェ遊具でなく、アート展でもなく、街中にたたずむ牛のオブジェ。こんな感じであちこちにあるそう。

フェアトレードチョコレートとは


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作る人にも、食べる人にも
やさしい
フェアトレードチョコレート

チョコレートの原料となるカカオ豆は、「カカオベルト」と呼ばれる赤道を中心に緯度約20度以内の熱帯地域で栽培されており、その多くは仲買人が決めた価格で取引され、立場の弱い生産者に適正な価格が支払われず、十分な収入が得られないことで、貧困や児童労働などの問題が生じています。

フェアトレードチョコレートは、チョコレートの原材料となるカカオ・砂糖・バニラなど、原料生産者から適正な価格で直接購入し継続的に取引する「フェアトレード(公正な貿易)」により、生産者の生活向上を支援し貧困問題の解決に取り組んでいます。農薬不使用など環境に配慮したものも多く、作る人にも、食べる人にもやさしいチョコレートです。

第3世界ショップのフェアトレードチョコレートは、国際的な有機認証を取得したオーガニックチョコレートを使用。板チョコレートは有機JAS認証を取得しています。

オーガニックのチョコレート

オーガニックのチョコレート

チョコレートには、豊かな自然の中で、オーガニック(有機栽培)で大切に育てられた原材料を使用しています。原材料のチョコレートは、国際的な有機認証を取得したオーガニックチョコレートです。板チョコレートは有機JAS認証を取得しています。

極上の口どけと香り

極上の口どけと香り

通常12時間程度のところ、最長72時間もかけ練り上げることで、乳化剤を使わずになめらかな口どけにしています。この工程でカカオのえぐみが抜けキャラメル・ナッツのような香気成分が増え、チョコレート本来のフレーバーを引き出しています。

白砂糖・添加物不使用

白砂糖・添加物不使用

乳化剤などの添加物、ココアバター以外の植物油脂は不使用。白砂糖は使用せず、精製度の低い茶色い粗糖を使用しています。黒糖は繊細なチョコレートには風味が強すぎるため、板チョコレート・一口サイズチョコレートは、粗糖と黒糖をブレンドすることで自然な甘さに仕上げています。

板チョコ&一口サイズチョコ

第3世界ショップの
フェアトレードチョコレート

様々な障がいを持つ人が好きなこと・得意なことで活躍し、嬉々として創造的に暮らせる社会を目指して活動する福祉施設/アトリエ 嬉々!! CREATIVEの個性的なアーティストたちが手がける、ポップでキュートな限定アートパッケージ『Artisanチョコレート』は、ギフトにもおすすめです!

嬉々!! CREATIVEとのコラボにより、海外の生産者だけでなく、国内の様々なハンディキャップを持った人たちの仕事づくりにつながっています。

通常パッケージの板チョコレートや、ドライフルーツやナッツ、コーヒー豆をクーベルチュールチョコレートでコーティングした、チョコレート菓子も!