フェアトレードの第3世界ショップ ミャンマー


ミャンマー 1994~ ミャンマー

ミャンマー持続可能な農業 結核患者への支援 栄養不良

農村部への農業支援

東南アジアにあるミャンマーの農村地域では、農作物の収穫を増やすために農薬や化学肥料を使う農家が増えています。
そこで、第3世界ショップ基金は、作る人、食べる人の安全を考え、ミャンマーの持続可能な農業を維持していくために、農村地域の有効微生物を採取・培養して肥料を作り、畑の土壌改良をするための講習会を開きました。

1995年、ミャンマーの農村地域であるタイチー村とキンジー村では、90戸の農家がこの方法で肥料を作り、土壌改良を実施しました。
「コストがかからないのが、一番いい。2、3年続けて結果を出したい」と村の代表が話していました。

また第3世界ショップ基金は、タイチー村に小型トラクター2台を寄贈し、村の運営委員会が、田起こし、鍬込みなどの作業を請け負い、トラクターを運用することになりました。

「ミャンマー内で、どれだけ農産物の流通が自由化されても、土地を持たない農家の収入は上がらない。」
こうした小規模農家の収入向上を目指して、鶏と豚を貸し出す「鶏・豚バンク」のための資金を提供しました。1995年度は、キンジー村で一軒の農家につき豚2頭、鶏1羽を一組にして10軒の農家に貸し出しました。

都市部への医療支援

ミャンマーの都市周辺部では、栄養不足の患者や、栄養不良、住環境の劣悪さが原因となる結核患者が増加していました。そこで、1994年、第3世界ショップ基金は、栄養不良の児童や大人の患者に、栄養豊富であるミルクを与えることが出来るように、病院に対して牛舎の建設と乳牛2頭分を購入する資金を提供しました。年末には、その資金で購入した2頭が子牛を産みました。

ミルクの一部は、栄養不良の子供たち用に充て、残りは販売して餌代や管理者の給金に充てられます。6頭程度に増えると、入院患者全員に定期的にミルクを飲ませられるようになります。その他、住民が自給のための野菜作りを学べるように、医療センター内に菜園を作り、井戸水の掘削資源も提供しました。

また、結核患者の多くは、低所得者です。一家の大黒柱が栄養不良等で結核にかかってしまうと、稼ぎ手がいなくなって収入がなくなり、家族も栄養不良になるという悪循環が生じます。

そこで1995年に第3世界ショップ基金では、実験的に低所得家庭60家族の結核患者を対象に、薬と食料の配布を実施し、同年7月に、恒例の文化交流会のために来日した人々によって、ミャンマーの栄養改善プログラムへ薬代の寄付が寄せられました。

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