アーモンド生産者

アーモンド生産者

アメリカ カリフォルニア州で、オーガニックのアーモンドを作るウェンディさん。環境にも良い有機栽培をもっと広めたいと、有機アーモンド生産者の協同組合を組織し、農家を訪問しアドバイスをするなど、有機栽培の普及にも積極的に取り組んでいます。

アーモンド生産者紹介

オーガニックのアーモンドの木

有機農家を積極的に支援

ウェンディさんのお父さんはアーモンドの有機栽培を行う農家でしたが、ウェンディさんは元々は別の仕事に従事していました。しかし、次第に、有機栽培は環境に良いからもっと多く広まって欲しいという想いが強くなり、それまで従事していた仕事をやめ、有機のアーモンド農家を支援するために、1998年に有機アーモンド生産者の協同組合を組織しました。そして、お父さんからアーモンドの有機栽培のノウハウを熱心に学びはじめました。

ウェンディさんは、有機農家がアーモンドをもっと上手に販売できるようになるために奮闘しました。当時は、今ほど有機の価値が認められておらず、消費者や生産者の意識を変えるのが難しく、販路を広げていくことが困難だったそうです。しかし、持ち前のガッツと情熱、そして、それまでの仕事で獲得したビジネススキルを活かし、有機の良さを理解し相応の価格で購入してくれる顧客を探し求め、徐々に販路を広げていくことができるようになりました。

現在もウェンディさんは取引のある有機アーモンド農家を頻繁に訪問し、有機栽培に関して的確なアドバイスをして回ります。アーモンドの有機栽培に精通しているウェンディさんへの周囲からの信頼はとても厚いです。

ウェンディさんはもっと有機のアーモンドについて勉強し、市場を広げていくために、イタリアの有機アーモンド農家の視察に行ったりと、今も精力的に活動しています。近々スペインの有機農家も訪問したい、と目をキラキラ輝かせながら語ってくれました。

干しいちじく生産者紹介

一番外側の果皮が割れると収穫時期

アーモンドの収穫風景

アーモンドの実は、一番外側にモスグリーンの果皮がついていて、その中に殻、さらにその中に、私たちが普段目にするアーモンドの実が入っているという3層構造になっています。モスグリーンの果皮が割れると収穫時期になります。

収穫時期になると、まず、機械で地面を平らにならしてきれいにし、アーモンドの木をシェーカーと呼ばれる機械でゆすって実を地面に落とします。その後、数日地面の上で乾かしてから、機械で集めて収穫していきます。アーモンドの殻は手で剝けるくらいの硬さなので、その場で剝いて食べさせてもらいました。甘くてとてもおいしかったです。

剝かれたアーモンド

オーガニックアーモンドの魅力

ウェンディさんいわく、見た目は有機品も慣行品(農薬や化学肥料を使用して栽培したもの)も変わらないそうですが、有機の方がより濃くてリッチな味わいだそうです。化学肥料などを与えて無理に作ったものよりも、自然に任せて自然の力で作ったものの方が土の栄養をしっかり含んでよりおいしくなる、と言います。

一般的に、有機栽培のアーモンドは慣行栽培のアーモンドと比べて収穫量が15%程度落ちます。アーモンドは植えてから3年後くらいから収穫ができますが、慣行栽培では農薬の影響で土が死んでしまうため、20年くらいで木を植え替えねばなりません。一方、有機栽培では、土が生きているので35年くらいは同じ木から収穫ができます。

有機のアーモンド農園では、アーモンドの木の枝や果皮や殻の他、にんにくを栽培する際に出る廃棄物や牛や豚や鶏のフン等で作ったコンポストを肥料として与えています。有機栽培は手間がかかりますが、慣行栽培は高い農薬を購入する必要があり、しかも早めに植え替えねばなりません。総合的に考えたら有機栽培の方が経済的なのではないか、有機栽培は将来にわたって農園全体の生態系を考えている、だから有機栽培が好きなのだ、とウェンディさんは熱く語ってくれました。

マンゴー生産者紹介

オーガニックアーモンド農家のヴィンセスさん夫妻

有機栽培の取り組み

ヴィンセスさん夫妻は、ウェンディさんを介して第3世界ショップのアーモンドを栽培している農家の一人です。元々アーモンドの慣行栽培を行っていたそうですが、ある時、2歳になる孫が、自分たちが作っているアーモンドを口に入れたのを見て、「ダメ~!農薬がついたものを食べないで~!」と強く思ったそうです。それ以前にも、周りで農薬の影響で病気になったりする人がいたので、農薬について気にはなっていましたが、この孫の件をきっかけに、自分の家族に安心して食べさせられるものを作りたいと強く思うようになり、有機栽培に転換することを決意しました。

有機栽培に転換してからしばらくは、車で1時間くらいかけてファーマーズマーケットに赴き直接お客さんに売りに行っていましたが、往復の時間とガソリン代がもったいないと悩んでいました。そんな折、ウェンディさんに出会い、ウェンディさんの勧めと手助けにより、煩雑な書類の準備作業などを乗り越えて有機認証を取得し、ウェンディさんを介して販路を広げていくことができるようになりました。

ヴィンセスさんの息子マークさん

有機栽培は、雑草を刈ったり、虫がついたり病気になった木がないか日々チェックしたりすることなどが大変ですが、自分の家族のみならず、みんなが安心して食べられるものを作っていることに誇りを感じているそうです。そして、自分の作ったものをお客様が喜んで食べてくれるとき、試行錯誤して品質の良いものを作れた時にとてもやりがいを感じると言います。

ヴィンセスさん夫妻には、マークさんという一人息子がおり、この有機アーモンド農園の後継者になっています。マークさんは、ここで育ち、子供の頃から両親が農園で働くのを見てきたので、アーモンド農園を継ぐことにためらいはありませんでした。昔のような慣行栽培に戻したいとは思わないし、これからも有機栽培を続けていきたいと力強く語ってくれました。

マンゴー生産者紹介

アーモンドたっぷりの絶品マフィン

番外編:ヴィンセス家のアーモンドマフィン

ヴィンセスさんの農園訪問後、「暑かったから水でも飲んで一休みしていって」ということで、農園に隣接するお家に招いてくれました。家の庭には、桃、りんご、プラム、くるみなどを自家用に育てていて、鶏も飼っています。よく冷えたお水の後に、奥様お手製のアーモンドバナナマフィンを出してくれました。アーモンドプードルと自家製の卵がたっぷり入っていて、カリカリにローストされたアーモンドがトッピングされており、今まで食べたマフィンの中で飛びぬけて一番おいしかったです。ヴィンセスさん夫妻の温かいホスピタリティに、心も体も十分満たされた農園訪問でした。