ビスタ・エルモサ農園からのメッセージ2 3〜4月の近況ですが、海側の標高が低い農園の多くでは、今年の最後の収穫が終わったところです。 標高が高い私たちのところでは、ちょうど収穫のピークを迎えていました。 私たちは1月にわずかに起こった霜害のために、約3分の1近い収穫がだめになりましたが、仲介を通さず自分でお客さんに直接販売しているので、何とかやっています。 私たちの農園で12年マネージャーをしているレンチョが、地元の町サン・フアンの副町長の1期目4年の任期を満了しました。 私たちは今年、農園に診療所を建設するプロジェクトを始めたいと思っています。 それから、自家堆肥の製造試験用に新しく羊を20頭飼い始めました。 父は言葉で言い表せないほど、とても張り切っています。 ということで、ビスタ・エルモサ農園は今日もいろんな動きがあり、これからという計画にも動き始めたところです。 今、ふと農園の日々の暮らしを思い浮かべています。 涼しい朝に最初に聞こえるのは、手作りのとうもろこしのトルティージャを土のかまどで焼くときの、火がはじける音。 スーパーで買う模造品のトルティージャではありません!すると、向こうのほうから学校へ行く子供たちが走り回り遊びながらあげる笑い声が聞こえてきます。 そして、まだ朝早いのですが、みんなコーヒーの収穫に出かけ、山は賑やかになります。山の自然の真っ只中で、私たちのこの仕事はそんなに楽ではありません。 賃金は従量制で、人によってたくさん摘む人もいれば、少ししか摘まない人もいます。午後2〜4時、摘み取ったコーヒーを持ち帰り、計量に出します。それからその日のうちに皮剥き機にかけます。一人一人が摘んだ量は台帳に記録して、毎翌週に賃金が支払われます。 マネージャーがまだ計り終わる前に、みんなは乾燥パティオの空きスペースで、もうサッカーを始めています。 収穫の長い一日のあと、みんなは一日の疲れを癒すために「チューイ」という、日干し煉瓦のかまくら(地元マン族の人々が昔から愛用するマヤ式サウナ)へ行きます。 中に入ると隅っこに石を並べて火を起こしその上に鉄板を乗せた熱源があります。 1〜3人で入り、いい汗をかいて、石鹸で体を洗い、ぬるま湯で流します。 夜ぐっすり寝るためには欠かせない儀式です。一生懸命働き、一生懸命遊ぶ人。 人生気楽にいきたい人。 いろんな人がいますが、どんな人に対しても、彼らが自分たちで思う満足だけでなく、内科や歯科、眼科の診療や、衛生教育、衣服、食事の改善など、みんなの幸せを高めるような努力をしたいと、私は思っています。 グアテマラではアメリカ先住民の率が高いところです。 残念ながら、未だにかなりの人種差別があります。グアテマラに来てみると分かりますが、マヤ人で大金持ちや大土地所有者を見ることはめったにありません。 そして、コーヒーを収穫している人で、マヤ人でない人を見かけることもほとんどありません。 ほとんどの土地所有者や経営者は、スペイン系の血とマヤ系の血が少しだけが混血した人々で、「ラティーノ」と呼ばれています。 彼らは教育の少ない人々に対して、尊敬を払ったり機会を与えたりすることに欠けていることがあります。 ですが、マヤ人がいかに独自の文化や方言、伝統を受け継いできたかは見事なものです。 レンチョは、ビスタ・エルモサ農園で12年以上マネージャーをしていますが、この2〜3年で弟のカルロスにほとんど全部の仕事が出来るように訓練してきました。 一年を通じて、人件費の支払や採用、20〜200人のスタッフの管理、トラックの運転、品質管理をします。 脱皮設備で荷受するコーヒーために必要とあれば、一晩中でも脱皮施設にいます。 彼らがコーヒーの発酵過程をいつ止めて、どのくらい水洗し、乾燥させるかを決めます。 レンチョとカルロスとその家族は、わたしの家族の一員です。 過去12年間の間に行われた3回の町長選挙で、レンチョはいつも市長候補に挙げられてきました。 彼には調停役としての評判があります。 強引に話を纏め上げる人なのではありません。 大変実直で規律のある、物事をきちんとやる男です。 しかも彼は、マヤの人々からもラティーノの人々からも信頼と尊敬を集めています。 気が付いたでしょうか。レンチョとカルロスは100%マヤ人なのです。 スペイン語は第二言語で、第一言語はマン語です。 レンチョは、他の農園の経営者と労働者の紛争を仲裁するよう頼まれることがあります。 彼には給料の高い仕事の口も来ることがありますが、彼は即刻断っています。 家族の暮らしがビスタ・エルモサ農園にあるからです。 こういうことは、お金では買えないことです。 特別なコーヒーとは、人間関係です。 私はいつかレンチョとカルロスが、ビスタ・エルモサ農園のコーヒーを選んでくれている人々に会えたならと思っています。 。 コーヒーの一粒に係る一日が少し見えてきたところで、この農園を所有したと想像してみてください。 あなたが経営者だったらどうでしょう?好むと好まざるとにかかわらず、一日中コーヒーのことを考え、飲み、話すあなたを想像してみてください。 あなたがコーヒーを買うと決めるとき、その生産者のことを思い浮かべていただければありがたいです。 (了) 地球食 東京都目黒区三田2-7-10-102 TEL:03-3791-2147 FAX:03-3792-5395 Mail:info@p-alt.co.jp
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